2018-01-01から1年間の記事一覧
はじめに 本稿では、近年、いっそう活気づいている哲学的な方法論のひとつ、概念工学、および、概念倫理学に関するかんたんな紹介を行います。哲学における概念創造について考えているひとや、どのような概念をつかうべきかを気にしているひとには、いくらか…
キイワード vaporwave、ファッション批評、哲学対話、古代懐疑主義、徳美学、詭弁 はじめに こんにちは。夏でしたね。外に出るたび身の危険を感じながら、この夏をやり過ごしてきました。ここからがながい夏の暮れも生きのびてゆきましょう。 この記事はナン…
ふりかえり お仕事といくつか作業があったので、読んだものは少ないです*1。スタンフォード哲学百科事典祭り。 ふりかえり 6月30日:M. Mikkola「セックスとジェンダー:フェミニストの視点から」スタンフォード哲学百科事典(2017) まとめ 資料 ひとこと …
近年、ソーシャルVRと言われる『VRChat』のサービス開始(2017年2月〜)や、VRヘッドセットやVR技術の漸進的な普及、そして、VRのアイコンといえるVirtualYoutuber(Vtuber, VTuber)らの登場で、ヴァーチャルリアリティの世界は一段と盛り上がりをみせてい…
芸術の倫理と倫理的批評に関するサーベイ論文を読んだのでまとめました。「倫理的批評って可能なの?」「芸術作品と倫理はどう関わるの?」といった疑問を抱いている方はご一読ください。 ・Giovannelli, Alessandro. "The ethical criticism of art: A new …
PRT I→http://lichtung.hatenablog.com/entry/2018/03/17/215144の続きです。 Art and Pornography: Philosophical Essays 作者: Hans Maes,Jerrold Levinson 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr 発売日: 2015/09/01 メディア: ペーパーバック この商品を含む…
芸術的価値の周辺を探索しています。 Art and Pornography: Philosophical Essays 作者: Hans Maes,Jerrold Levinson 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr 発売日: 2015/09/01 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 『芸術とポルノグラフィ』に…
キャロル『批評について』に触発され批評の周辺を探索しています。 取り上げるのは、ジェームス・グラントの論文「隠喩と批評」(2011)。 この論文では、なぜ芸術批評においてしばしば隠喩が用いられるのか、批評家は隠喩によって何を達成しているのかが問…
『批評について』について アメリカはニューヨーク市立大学に勤めている著名な美学者ノエル・キャロルの著作『批評について』(邦訳:2017年 原著:2009年)は次のひとつの問いを問うています:「批評とは何か、そしてそれはどのようなものであるべきか」。 …
2018年2月よかった本をメモしておきます。 メタ倫理学入門: 道徳のそもそもを考える 作者: 佐藤岳詩 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2017/08/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 『メタ倫理学入門』 ほうぼうで絶賛されている本。噂…
イントロダクション 社会的構成(social construction)、構成主義(constructionism)、構築主義(constructivism)は、人文社会科学の分野で幅広く使われている用語であり、感情、性別、人種、性別、ホモ・セクシュアル・ヘテロセクシュアル、精神疾患、技…
はじめに 「概念には定義が存在する」と主張する概念に関する「古典理論」についての記事のまとめノートです。 元の記事:インターネット哲学大百科「概念の古典理論」http://www.iep.utm.edu/conc-cl/ 「概念はどうすれば明らかになるんだろう」「定義は便…