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寸評:『繻子の靴』 京都芸術劇場 春秋座

先日、12月10日、ポール・クローデルの『繻子の靴』を観劇しました。
全四部作で、計8時間にわたる壮大な舞台でした。
物語は若く美しい人妻ドニャ・プルエーズと、彼女に恋する若き騎士ドン・ロドリック、同じく彼女に恋する背教者ドン・カミーユ、さらに彼女の夫ドン・ペラージュの四つ巴で進行します。
恋、愛をめぐる葛藤、衝突のなかで、キリスト教的な救いについての問いが繰り返し現れます。
複数回、互いの信仰・信義を賭けた火花散るようなダイアローグが勃発し、その度、圧倒される思いでした。

演出面では、舞台と音楽に注意が向きました。
舞台は白い三段だけで、そこにシーンごとにプロジェクションマッピングが行われる形でした。幻想的な海が投影されたり、発話に同期してフランス語字幕が現れる演出など興味深かったです。音楽では、ときに狂言の節回しが入り、そして節々に、劇中の人物の心情を表すような生演奏の能管が響き、しかし劇との緊張感を保っているのが印象的でした。

キリスト教思想や、当時の世界観、演出についてを深く掘り下げ、研究したくなる刺激的な劇でした。
消化するのにまだ時間がかかりそうです…

 

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