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PHILOSOPHY OF MUSIC

ジョン・ディック「音楽の歴史および音楽の存在論における完全な対応」

はじめに 本ノートは、音楽のプラトン主義的な音楽作品の存在論において前提とされている「完全な対応の条件(PCC: Perfect Compliance Condition)」に対して歴史的批判を加えることで、それが成立しないことを示す、ジョン・ディックの「音楽の歴史および…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』読書ノート 目次及びPDF

これまで上げてきたものをPDFにまとめました。全60ページです。 内容は変わりありませんが、誤植の訂正とレイアウトの調整を行なっています。 ご入用の方はご連絡ください。 加えて、目次をまとめました。 目次 第1章→ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第13章 どうして聴かなければならないのだろう

第13章 どうして聴かなければならないのだろう この章では、なぜわたしたちは音楽を聴くのか、という根本的な問いを問う。 ショーペンハウアーの音楽理解が参照されつつ、キヴィの自説が述べられる。 第13章 どうして聴かなければならないのだろう なぜ聴く…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第12章 そして演奏について

第12章 そして演奏について この章では前章で軽く触れるにとどまった演奏と楽譜の関係について分析する。 第1節では、歴史的な楽譜の変化に触れつつ、楽譜と演奏の関係を、第2節では、作曲家と演奏家の関係を、歴史的に真正な演奏という言葉を軸に分析する。…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第11章 作品

第11章 作品 この章では音楽作品の存在論をその演奏との関係から展開する。 第1節では楽譜と演奏の関係、第2節では実在論の解説、第3節では極端なプラトニズムに対する4つの反論を検討する。 第11章 作品 1. 楽譜と演奏 作品と演奏の存在論 2.実在論 3.…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第10章 語りと表象

第10章 語りと表象 この章では、テキストと音楽の関係、そして表象と音楽の関係を詳しく分析してゆく。 第1節では表象のさまざまな区分を導入する。第2節では標題音楽を頼りに、テキストと音楽の関係や作用を分析する。 第10章 語りと表象 1.音楽的表象 絵…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第9章 はじめに言葉ありき、しかして音楽ありき

第9章 はじめに言葉ありき、しかして音楽ありき この章では、言葉と音楽をめぐる問題をオペラと楽劇の歴史を通して検討する。 第1節ではオペラ以前の歴史を宗教改革との関連から記述し、第2節ではオペラの問題をその形成とともに述べ、第3節では音楽と言葉へ…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第8章 形式主義の敵たち

第8章 形式主義の敵たち この章では、絶対音楽がなんらかの内容を持つとする非形式主義者の議論を検討、批判する。 第1節では、非形式主義者の議論の動機を確認し、第2節では非形式主義の代表例として、絶対音楽に対するふたつの解釈を扱う。まず、第1に弱い…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書ノート 第7章 あなたのうちにある情動

はじめに ページを数えるとようやく半分を過ぎたところ。運がよければ夏が来る前に読み終えられそうだ。あせらず、疑問を持ちながら読み進めていきたい。 第7章 あなたのうちにある情動 この章では、音楽がいかにして情動を持つのか、そしてどのようにわたし…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書ノート 第6章 強化された形式主義

第6章 強化された形式主義 この章では、音楽における情動をうまく扱うために、強化された形式主義についての議論とそれに対する反論を概観してゆく。まず第1節で、伝統的な形式主義について確認し、第2節では強化された形式主義を統語論的な要素、そしてその…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書ノート 第5章 形式主義

はじめに 読み進めるほどにあちこちに、これから学ぶべきものが見えてくる。 さまざまな本をひらきつつ、聞き知ったことがらを関連させていければと思う。 それでは、ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第5章を読んでいきたい。 第1章→ピーター・キヴィ『音楽…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書ノート 第4章 もうすこし歴史の話を

はじめに 断片的だった知識がひとつの流れとして立ち現れる、そうしたことを歴史叙述は行う力があるのだと、キヴィの整理を読んでいると気づかされる。 ピーター・キヴィの『音楽哲学入門』今回で4回目となった。全13章の三分の一の少し手前、まだまだ長いが…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』読書ノート 第3章 音楽における情動

はじめに 予想しなかったほど多くの方の目にふれることになり、さらに幸いなことに、幾人かの方から理解にかかわる貴重なご指摘をいただいた。改めて感謝を記しておきたいと思う。 今回で3回目になる。キヴィの文体にもようやく慣れてきたところだ。 それで…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第2章補足 プラトン『国家』第3巻第399α-399β節に関するコメント

戦士を模倣する旋法について 第2章→Dedicated to Peter Kivy. Introduction to a philosphy of music 読書ノート その2 第2章 すこし歴史の話を - Lichtungにおいて、キヴィがあげている例は、プラトン『国家』第3巻の399aから399bにかけての以下の文だと思…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書ノート 第2章 すこし歴史の話を

はじめに 音楽の哲学についてなぜわたしたちは語りたがるのか、と問うてみると〈なぜならわたしたちは音楽が好きだから〉という存外単純な答えを得られるかもしれない。 音楽には汲み尽くし得ない謎が秘められていて、それを解明しようとすればするほどに、…

ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』 読書ノート 第1章 …の哲学

はじめに ピーター・キヴィの『音楽哲学入門』 (Peter Kivy, Introduction to a philosphy of music, Oxford University Press, 2002.)は音楽哲学の創始に多大な貢献を果たしたPeter Kivy(1934-2017)による音楽哲学の入門書である。300ページほどのそこ…